最近のFreeBSDと私
力武 健次氏の さよなら、愛しのFreeBSD が話題なのに触発されて少し書いてみる。
私がFreeBSD関係でいろいろやっていたのは、今の仕事についた2004年4月の前の話なので 既に10年以上経過した計算になる。その前に書いた原稿が掲載された号を最後に 創刊当時から関わってきたASCIIのBSD Magazineが廃刊になった。
FreeBSD関係の活動で知り合った方々との交流は続いているし、つい先日もそうしたメンバーで 3泊4日で長野にスキーに行ってきたばかりなのだけど、基本的には一人のユーザとしてFreeBSDを 使うだけになった。FreeBSD.orgのコミット権限もかなり以前に返上してしまった。
サーバ目的以外ではMicrosoft Windowsしか使わなくなった。Windowsも昔は不安定で、 FreeBSDでデスクトップ環境を構築することに魅力を感じた時代があった。そうした時期には 自分がFreeBSDで快適に生活できるようにportsを整備したりドキュメントを書いたりといった 活動をしていた訳だけど、Windows XPが出た頃からそうしたモチベーションは薄れてきた。
Windows 7では家で録画サーバを24時間運用しても問題なくなり、FreeBSDはapacheや sendmailといった外向けサービスと内向けのsambaを動かすサーバとして使うだけになった。 もう10年以上FreeBSDでGUI環境は作っていないし、自分が管理している範囲内では X関係のライブラリさえ入れないようにしている。
Microsoft OfficeやGUIな環境を使う分にはWindowsは非常に快適だけど、外向けサーバを 運用したり細かく使い込んだりするにはシステムの根幹部分から理解できているFreeBSDの 使い勝手の良さが際立つ。最近だとZFSでRAIDを組んだりsnapshotで過去のファイルの履歴を 追えるようにしたりするストレージ系の機能が便利に感じる。
一例を挙げると、私の職場ではWindows PCばかりでファイル管理が問題 (ハードディスクの故障によるデータ損失や誤消去など)になっていたので、 昔流行したHPのMicroServerを持ち込んでFreeBSDでファイルサーバを組んだ。 USBメモリから起動するハードディスク2台のZFS mirrorな構成。 最初はFreeNASなどを試してみたのだけど、結局FreeBSDでsambaをpkgで 入れるだけという超簡単な構成が一番楽だしトラブルの際の対処も簡単。
そんな感じでFreeBSDを少しずつ使い続けている。